乳幼児と工作〜親子で楽しむための3つのヒント〜
2歳のお子様のお母様からメッセージをいただきました。
8月のコラムを少し拝見致しました。 金魚の工作を子どもと一緒に作る細やかな動作への心配りに感動致しました。 工作関係もなかなかお家では出来ていない為、もう少し頑張って取り入れてみようかと思いました。
コラムをお読みくださりありがとうございます♪
巧緻性がぐんぐん発達していく幼児期に入る前段階の、0,1,2歳の間に「感覚の体験、動きの学び」をたくさん経験させてあげることは、確かにとても大切で、必要なことです。
しかしそのためにママが頑張ることが負担になってしまったら…?
それは少し違うかなと感じるのです。
乳幼児と工作を義務ではなく楽しむには親側のマインドが大切です。
私がレッスンでも子育てでも心がけていることは「親子で楽しむ」こと。
ここがまず一番です。
親子で楽しんでいるから、親と子の絆が深まり、そして心の余白が作られる。
そう思っています。
金魚鉢のように完成したものができると、大人側は満足感、達成感が大きいものです。
しかし実際子どもにとっては「紙を丸める」「紙をちぎる」「シールの裏紙をはがす」「貼り付ける」
そんな作る過程の動作が面白くて、何度も繰り返すことで達成感や満足感を得られます。
私たち大人にとっては何でもないように思える動作も、1,2歳の子どもにとっては難しい動きだったりします。
金魚鉢のクラフトもいきなり挑戦しているのではなく、その前にレッスンで何度も新聞クシャクシャ遊びや、ビリビリ遊びの経験を積み重ねた上でのステップアップです。
乳幼児と工作を楽しむ具体的な3つのヒントがこちら。
【①完成を求めすぎない】
ちぎりは小学校受験でも必須のスキルですが、実は経験が少ない子だと年中、年長でも手こずる子が多いです。
ですので、金魚鉢を例にあげると、ただただビリビリちぎって遊ぶ。
それを子どもが楽しんでくれるなら1日目はビリビリ遊びだけでも充分です。
【②各工程の動作を繰り返し楽しむ】
そしてちぎった折り紙を保管しておき、別の日に「はがす」「貼り付ける」などを何度も繰り返し体験させてあげながら、子どもの満足感、達成感を満たしてあげます。
スモールステップで進めていくことで、親子それぞれの負担も少なくなります。
【③役割分担で参加している意識付け】
子どもによっては、はがすのが難しい、やりたくない!
逆に自分ははがしたい、貼るのはやりたくない!
などと、拘りもあるかと思います。
無理強いせずに
「ママは貼る係やるから、はがすのお願いね!」
という風に役割分担をしてしまいましょう。
一部分でも参加してもらって何かを完成させたら
「わ〜!〇〇ちゃん/くんが作ったんだね!素敵!」
と、子どもが自分も参加したことを意識できるようなお声かげをしっかり投げかけてあげます。
地道ですがそのやり取りの積み重ねが、子どもの自己肯定感の育みや、人と関わり参加することに対する社会性の意識などに確実につながっていきます。
まずは完成のない工作からぜひ楽しんでみてください。