少人数だからこそ実現できるプログラム

季節のクラフトでは様々な素材を楽しんでもらっています。
「紙」ひとつとっても折り紙、お花紙、薄葉紙、新聞紙、トランスパレントペーパーなど多岐にわたり、触感や擦れ合う音など五感で楽しむ時間です。

10月のクラフトタイムはハロウィンカード制作。
久しぶりにプレイマイスを使用しました。

おしぼりでパーツを濡らして紙に貼る という作業が
以前はまだよく理解できずにいた子たちが、当たり前にスムーズに行っている姿に親御さま達が子どもたちの成長を実感していました。

指先の細やかな筋肉を使う微細運動で巧緻性を高める狙いもありますが、同時に社会性を育む種まきの時間でもあります。

今回はパーツを1人分ずつ分けて用意せずにあえて1つの箱の中にまとめて入れて、みんなで一緒に分け合って使おうという提案をしました。

早く触りたい気持ちを抑えて先生の話を聞く。
お約束事を理解して守ろうとする。
お友達とパーツを分け合う。

2歳児クラスの後半に差し掛かると精神的な部分も育ってくる頃なので、このような取り組みも様子を見て行います。

パーツを取られてしまう時もあるかもしれない。
我慢や妥協を強いられる場合もあるかもしれない。
ケンカになったり悲しかったり悔しい思いを抱くことも。

その逆に譲ってもらえた、譲ったなど、あたたかな気持ちが交わることも、もちろんあります。

これらの実体験のやり取りの中で、子どもたちは多くのことを自ら感じながら、社会的な秩序を学んでいます。

最初から1人分ずつパーツを分ける方がトラブルを回避できて、活動をスムーズに行えるので楽であることは確かなのですが、経験の芽を摘んでしまうのではなく、人との関わりの中でしか経験できないジレンマや思いやりの感情を、安全な環境の中で沢山経験してほしいと思っています。

そして、このようなチャレンジを取り入れられるのは、一人一人に寄り添ってじっくりと取り組む時間が提供できる少人数グループレッスンだからこそ実現できること。

自宅以外で開催している10組ほど集まるような、児童館や出張イベントでは取り入れないプログラムです。

賑やかに行われるイメージのあるリトミックですが、私が自宅レッスンで行うリトミックは、少人数だからこそ実現できる特別プログラム。

ここだからできること。
ここでしかできないこと。

自宅レッスンでは、子どもたちのポテンシャルを引き出す効果がより高くなるような環境を、最大限整えて実施しています。