むき出しの意欲・好奇心と主体的な表現〜1歳児クラスのレッスンから〜
1歳児クラスから取り入れる「カラーボードの道」。
音と動きの調和をはかり、後のリズムステップにつながる活動です。
1歳から2歳にかけては歩く、走る、ジャンプする、など運動機能と感覚機能がぐんぐん発達し、動くことに対して本能的な欲求と喜びを感じている時期でもあります。
むき出しの意欲と好奇心は、まだほとんど理性を伴っていない状態なので、静止するということが難しいお子さんが多いと思います。
「うちの子落ち着きがないけど大丈夫かしら…?」
そんな心配や不安を抱いている保護者様もよく見かけます。
この1歳児クラスのお母様も教室に通い始めた当初は、止まることなく動き続ける我が子を心配されていました。
しかし初めてのレッスンで「Go & Stop」(音が鳴ったら動く、止まったら静止する)の活動で、お子様が音をよく聴き、ピタリと静止する姿にびっくりされると同時に、信じて見守ることにしたと仰っていました。
カラーボードの道では、道を進む前に「まっててね〜♪」と歌いながら我慢の時間を作ります。
しかし目の前の道を歩きたくてウズウズして、待てずに進むケースがほとんど。
彼も同じく「歩きたい!」「進みたい!」という意欲と好奇心が完全に勝っていたので、ママが一緒に「まっててね〜♪」をしようとすると、その手を振り払って歩くことがしばらく続きました。
親の立場としてはできない部分にフォーカスしやすくなると思うのですが、「歩きたい」という意欲を抱いていることが素敵なのだということ。
その意欲を認めて気持ちを満たすこと、共に喜びを分かち合うことをどのお子様の時も大切にします。
そして何度目かのレッスンで、その瞬間は訪れました。
こちらから特に何も言わずに「まっててね〜♪」とピアノを弾くと、当たり前のように音楽に合わせて体を揺らして、進むことなくその場で止まっていたのです。
あまりに自然体で、みんながびっくり!
本人ですら「ぼく、できちゃった!」という顔をしていました。笑
1歳児クラスの最終的なねらいは、音楽に慣れ親しみながら、好奇心の発芽を通して潜在的に持っている生きる力の基礎(運動機能、語彙、情緒、思考力、社会性など)や主体的な表現を引き出すこと。
まさに、そのねらいを体現している瞬間でした。
動くこと、そして静止することもまた大切な身体コントロールです。
それらを人に言われてやるのではなく、自らの意欲のもと、主体的な表現として行動していた様子に、子どもの自ら育とうとする力を信じて見守る勇気と忍耐の大切さを、改めて実感したのでした。
保護者様から
今日は「待っててねー」」が出来たことに大変感動していたところですが、晩ごはんを食べながら突然、「りとみっくたのしかったね︎︎︎☺︎」と言ったことで涙腺が崩壊しました。
出来ることが増え、認めてもらえて本人も充実していたんだと思います。
これからも子どもたちが潜在的に持っている自ら育つ力を引き出し、あるがままの表現を認め合いながら親子の絆の育む時間となるよう、音楽の力でアプローチをかけていきます。