感覚の体験と動きの学び
赤ちゃんの頃の親と子のコミュニケーションは
スキンシップによるものがメインとなります。
スキンシップを通して赤ちゃんは様々な感覚と出会い、
またその感覚が脳への刺激となり発達の促しになっていきます。
“アレクサンダー・テクニーク”という心身技法をご存知でしょうか。
身体がどのように動き、どのように感じるか。
その気づきを高めることによって
心身を自由に楽にして柔軟性と調和を回復し
生来人間に備わっているすばらしい能力を取り戻すこと。
そして眠っていた感受性や感覚が
呼び起こされていくことを目的としている心身技法です。
身体の動きと感覚の気づきを高めるために
とても重要となるものが「ボディ・マッピング」
すなわち、“からだの地図づくり”です。
脳の中には「からだの地図」があり、「からだ」の大きさに関する認識や、
「からだ」がどこで曲がるのかという認識が記され、
それらの認識に基づいて身体は動きます。
ですので脳の中の「からだの地図」が正確で詳細であればあるほど、
自分の理想とする動きが可能になります。
例えば楽器を弾く時に
・どの程度の筋力を
・どの程度の力とスピードを使って
・どの程度の可動域で動かすのか
ということが正確に認識できるほど自分の理想とする音を奏でることができます。
楽器の演奏に限らず歌やダンス、スポーツも勿論、料理や車の運転など
日常のあらゆる動き、体を使って行うもの全てにおいて、
脳の中の地図の認識が重要な役割を果たすため、
「感覚」と「動き」と「脳」の関係は密接です。
生まれて間もない赤ちゃんはこの地図がまだ形成されていないため、
自分の意思で体を動かすことができません。
スキンシップを始め、様々な感覚を通して少しずつ脳の中に
自分の体のイメージが刻まれ、からだの地図が作られていくと、
やがてハンドリガードと呼ばれる行為でも知られるように自分の体のことに気づき、
自分の意思で動かすことが出来るようになっていきます。
寝返り、ずり這い、物を握る、ハイハイ…
自分の意思で体を動かすことができるようなると、
知的好奇心はどんどん膨らみ様々なチャレンジに果敢に挑んでいきます。
0、1歳児リトミックでは親子のスキンシップで、
たくさんの感覚を体験させ赤ちゃんの脳を刺激し、
ボディ・マッピングで発達を促す活動を沢山行います。
感じて、動くことで、脳は育つ。
たくさんの感覚の体験と、動きの学びが、子ども達の知的好奇心を刺激します。