Ensemble Constellation〜リハーサル風景〜

アンサンブル・コンステレーションのリハ風景です。

隔月開催の親子コンサートは45分プログラムでセットリストも毎回異なるので準備する曲数もなかなかの数になります。

加えて秋にはまた別のミニコンサート的な機会もあり、譜読みとアレンジに追われつつレパートリーが増える嬉しさと楽しみも味わっています。

10年のブランクがあったとはいえ、アンサンブルの支障は全く感じられず、リハでは懐かしく穏やかな時間が流れています。

この日のリハは全て初合わせの曲でした。
童謡、ポピュラーミュージックからクラシック定番曲、そして私たちの再始動を大きく後押ししてくれた特別な思い入れのある作品も。

私たちが一緒に演奏するきっかけとなった現代音楽の授業を担当されていた
石島正博先生作曲の「プイヨの森」。

元々ヴァイオリンとピアノのための曲ですが、私たちのためにフルートとピアノ版に編曲してくださいました。

タイトル下には「pour Kana et Hiroka」の文字が。

フィンランドのクオピオにあるプイヨの森にインスピレーションを得て作られた作品で、透き通った空気、木漏れ日の煌めき、風がそよぐ音、木々のざわめき、月明かりや星の瞬き、ニンフがかけていくような気配…
たった5ページの短いシンプルな構成の曲ながらも、楽譜から浮き立ってくる音楽は非常に豊かで、自然の荘厳さと繊細さが目の前に広がるようなものです。

再現部でテーマが再び形を変えて姿を現した時には、あまりの美しさに涙が出そうになる。

「こんな音がほしい…!」という鮮明なイメージを、どのように息遣いを合わせて、音色を作り、それぞれ特色の異なる楽器の響きを交わらせていくか。
アンサンブルの難しさと面白さが凝縮されている作品でもあります。

大切に2人の「プイヨの森」を作って、多くの方に届けていきたいです。